「みんな毎日のみましょう!」上掲の協会(1)〜(3)番瓶は、社団法人・全国飲用牛乳協会(現・日本乳業協会)の策定したイラストとスローガンを掲げた共通瓶。過去、協会あるいは協会加盟の諸メーカーが、学校給食牛乳事業を取り仕切った地域における、統一瓶装と見られる。
下段右のポスターは昭和30年代初期、学乳啓蒙・消費拡大のため協会が配布した一枚。東京飲用牛乳協会(都道府県単位の傘下団体)との連名だ。「今日もみんなでのみましょう!」協会(2)番瓶と同じ文言が見える。
掲載瓶3本はいずれも群馬県下の残存品で、直接的には群馬県飲用牛乳協会、もしくは群馬県学校牛乳供給会(群馬県学校牛乳協会)の関係と想像できる。こうした枝葉の組織が全国にあり、販促活動を行っていたのだろう。
◆ブランド標示のない学乳専用の共通瓶
地域の学乳担当業者が組合を作り、お揃いのビンで納入する例は全国に散見された。自治体は発注に際し個別業者を相手にせず、協同組合(事業者の連合体)と契約を結ぶ。受注した組合は、各メーカーに生産を割り当てた。