日の丸牛乳日の丸牛乳

(記事下段)

日の丸牛乳

日の丸牛乳(笠井牧場)
奈良県大和郡山市南郡山町矢田筋
新東洋硝子製・180cc側面陽刻
昭和30年代中期

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戦後創業と思しき、県北の地場メーカーさん。笠井牧場の名乗りから、古くは牛舎併設の一貫処理だったようだ。昭和40年代中期に製造を中止、明治牛乳の販売店さんとなって独自銘柄は消滅。晩年は白バラ牛乳の取り扱いも加わっていた。

経緯不詳ながら、中途で経営は笠井氏から吉川氏の名義に変わる。電話番号は掲載瓶と同じまま、所在は市内で移転。以下の通り各種の営業名簿にお名前が載っていたものの、平成22年頃を境に全てなくなり、現在すでに廃業と見られる。

吉川牛乳店/奈良県大和郡山市千日町34-2 (伯耆酪農商事・販売店リスト)
吉川一男(明治牛乳販売店)/同上 (奈良県牛乳商業組合・牛乳屋さんリスト)
明治牛乳白バラ牛乳 郡山販売所/同上 (元気城下町あきないネット・店舗紹介)

◆「日の丸」銘・白バラ併売について

はためく日章旗、堂々のナショナルブランド「日の丸」。漂流乳業に掲載の同銘として、宮崎の山本牧場さんがある。アサヒ系(北海道・苫小牧市農協、栃木・アサヒ牛乳、埼玉・旭牛乳、宮崎・旭牛乳)と同じく、全国的に被りやすいネーミングだ。

近畿圏の牛乳屋さんは明治ほか大手ブランド+白バラの併売が珍しくない。大山乳業農協の傘下で一帯の販路開拓を手掛ける、大阪・伯耆酪農商事さんの成果だろう。滋賀県では木村牛乳さん、ツヂ牧場さんも同様のラインナップを揃えている。

― 謝辞 ―
日の丸牛乳さんの現況について、kazagasira様よりご教授頂きました。

― 関連情報 ―
5月2日は牛乳キャップの会に参加です (なおのブログ)
日の丸牛乳 笠井牧場の牛乳箱 (大阪 アホげな小発見。とか)


創業> 不明ながら戦後?
昭31> 日の丸牛乳・笹井栄治郎/奈良県大和郡山市矢田筋 ※「笹井」は「笠井」の誤り?
昭34〜36> 日の丸牛乳/同上
昭39〜43> 日乃丸牧場/奈良県大和郡山市南郡山町矢田筋373
電話帳掲載> 吉川一男/奈良県大和郡山市千日町34-2 ※平成19年時点
自家処理撤退・独自銘柄廃止> 昭和44年前後
廃業> 平成22年前後?
公式サイト> 未確認

処理業者名と所在地は、全国飲用牛乳協会 [牛乳年鑑1957年版]・食糧タイムス社 [全国乳業年鑑] 各年度版による。掲載情報には各種Webサイトや書籍資料(参考文献一覧)の参照/引用、その他伝聞/推測などが含まれます(利用上のご注意)。



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