第一牛乳第一牛乳

(記事下段)

第一牛乳

篠田第一(有)
山形県山形市香澄町桜小路128
石塚硝子製・市乳180c.c.側面陽刻
昭和30年代初期

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戦後およそ15年ほど商われた、市域のローカル銘柄。出自はやや珍しく、当地に病院を経営する篠田家(慶済会)の一事業で、本項ミルクプラントのほか、土地建物の賃貸、食堂や商店、理髪店を併せて営んだ関係会社、篠田第一(有)によるものだ。

山形牛乳を筆頭に、香澄町に3軒あったミルクプラントのひとつ。昭和37年前後に牛乳屋は閉じている。撤退時期から推すに、山形酪農農協(カスミ牛乳)と同じく、森永乳業の進出に応じて事業譲渡を行ったのではないかと思う。

篠田病院の広告(昭和15年)
画像上:篠田病院の広告(昭和15年)…創始者・篠田甚吉氏のお名前が見える。篠田第一(有)の社長だった篠田コウ氏は、甚吉氏の妻のようだ。

祖業は大正7年に開かれた篠田産婦人科医院(現・篠田総合病院)。JR山形駅前にあり、かつては拡幅前の病院の敷地の一角に処理場があったらしい。往時は病院給食/院内売店への展開が、当然あっただろう。(⇒関連:慶応義塾大学病院


設立> 昭和24年
昭24〜31> 篠田第一(有)・篠田コウ/山形県山形市香澄町桜小路128
昭34〜36> 篠田第一(有)/山形県山形市香澄町字桜小路136
市乳事業撤退> 昭和37年前後 ※篠田第一(有)それ自体は、のち昭和50年代まで存続している
電話帳掲載・公式サイト> 未確認

処理業者名と所在地は、[山形県年鑑]・全国飲用牛乳協会 [牛乳年鑑1957年版]・食糧タイムス社 [全国乳業年鑑] 各年度版による。掲載情報には各種Webサイトや書籍資料(参考文献一覧)の参照/引用、その他伝聞/推測などが含まれます(利用上のご注意)。



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