ヒカリ牛乳 (1)ヒカリ牛乳 (1) ヒカリ牛乳 (2)ヒカリ牛乳 (2)
ヒカリ牛乳 (1)

光飲料(株)⇒ヒカリ乳業(株)
山口県徳山市旭町3698
大和硝子製・正180ml側面陽刻
昭和30年代後期
ヒカリ牛乳 (2)

ヒカリ乳業(株)
山口県光市島田2847-1
ユニオン硝子工業製・正180cc側面陽刻
昭和40年代中期〜50年代

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ルーツは戦前創業のラムネ屋さん(清涼飲料水メーカー)。乳製品需要の増大に応じ、昭和30年「ヒカリ牛乳」の製造販売へ乗り出した、県東南部のローカル乳業。♪おはよ〜ヒカリ牛乳、こんにちわ〜ヒカリプリン…往年のテレビCMを懐かしむ声も散見される。

販路は県下一円に及び、シモラク牛乳などの組合系を別とすれば業容はトップクラスだったが、会社の屋台骨を支えた牛乳、アイスクリーム、洋菓子(プリン、シュークリーム)は大幅に縮小。現在主力は「鹿野屋」ブランドの業務用冷凍麺・生麺に転換されている。

ヒカリ乳業の会社広告(昭和58年)

ヒカリ乳業の会社広告(昭和58年)
画像上:ヒカリ乳業の会社広告(いずれも昭和58年)…牛乳・アイスクリーム・洋菓子・飲料水、かつての主力アイテムが並ぶ。ロゴマークも色々。後者の「ヒ」の字をハト?に見立てた図案が、今も使われる現役の社章のようだ。

◆ヒカリ牛乳の創始・市乳事業の展開

最初期は徳山市の光飲料(株)徳山工場にミルクプラント設備を導入、恐らく原料乳調達の都合で、柳井市に本拠を置く伊陸(いかち)酪農組合さんと提携。昭和30年代中期まで商い銘柄は「ヒカリ」、製造者名義は伊陸酪農という、二人三脚の業態だった。

ヒカリ牛乳の紙栓 (めんこ博物館)
ヒカリ乳業島田工場の紙栓 (牛乳キャップ収集家の活動ブログ)

間もなく提携は発展解消。昭和37年、光市の本社工場にアイスクリーム、同39年、さらに牛乳処理施設を増備した結果、徳山工場は役割を終え、40年代後期に閉鎖された。

◆掲載びん・過去ラインナップについて

公式サイトの会社沿革で、往時の商品一覧を見ることができる。祖業のラムネ、サイダー、瓶ジュース各種、そして白牛乳、濃厚系加工乳、コーヒーにフルーツ。アイスはカップタイプ、コーンタイプ、バータイプ、もなか入、パーティ用のケーキサイズなどを取り揃え、実に多彩だ。

掲載(1)番は徳山工場の頃と思しき一本。<HS>印のSの含意は不詳。後継(2)番は同時代の森永牛乳のデザインを強く意識したか、ホモちゃんに良く似た太陽のマークが登場する。現品未入手ながら同一デザインの青刷り200cc瓶が最終世代のようである。

◆再編合理化で牛乳製造より撤退

昭和40年代は自営牧場(権現原牧場)の開設、紙パック充填機の早期導入など、市乳事業が着々発展。一帯の学校給食でもお馴染みの顔だった。しかし需要減退や生産コスト増で失速は免れず、平成10年、乳業施設再編合理化を受け製造を中止。

以降は名糖系の広島協同乳業、平成13年からはやまぐち県酪乳業に処理を委託。オリジナルは「ヒカリ3.6牛乳」1リットル紙パックのみ存続も、平成末期?ついに終売と見られる。なお、びん詰めはそれ以前、既に無くなって久しい。

◆アイスクリーム事業の去就

いっぽうアイスクリームに関しては、商品構成を見直したうえでその後も製販が続き、楽天市場ショップ開設、綾部市に京都冷菓(株)を立ち上げなど、新展開もあった。

しかし京都冷菓は令和6年に廃業・工場閉鎖。次いで公式サイトからアイスクリームの案内が全て消された状態になっており、今後の取り扱いは良く分からない。

◆「鹿野屋」の業務用冷凍麺・生麺

現業の中核は業務用冷凍麺・生麺だ。「ヒカリ乳業」ではブランドイメージにそぐわないため、昭和63年に新規設立の(株)鹿野屋として手掛ける。

鹿野屋・ヒカリ乳業の冷凍麺の広告(平成元年)
画像上:鹿野屋・ヒカリ乳業の冷凍麺の広告(平成元年)…冷凍麺事業に進出して間もない頃。うどん、そば、スパゲティー、ラーメンなど、ひと通りの品目が揃う。製造は鹿野屋、販売がヒカリ乳業の形。

牛乳・乳製品市場の低迷が予期されたことから、新事業の創出を企図。もともとアイス事業で培った冷凍技術の応用と、日清製粉が持っていた冷凍麺製造に関する基本特許の無料開放に着眼、開発に乗り出したという。

とはいえ一般小売では加ト吉(現・テーブルマーク)やシマダヤなど、先行大手に敵わない。冷凍食品は皮肉にも牛乳同様、スーパーでは特売扱いを受けやすく利益率も低くなる。そこで販路開拓の相手は飲食店・外食チェーン、業務用の卸しに注力されている。


■会社沿革
創業> 昭和10年、山本商店・清涼飲料水部として
設立> 昭和22年、光飲料(株)へ改組・改称
昭23> 徳山工場(清涼飲料水工場)を増設
昭30> 徳山工場に牛乳処理施設を導入し、市乳事業開始
昭39> 光市の本社工場に牛乳処理施設を導入し、徳山工場の機能を漸次集約
昭43> ヒカリ乳業(株)へ改称
平10> 乳業施設再編合理化により市乳処理を廃止
電話帳掲載> ヒカリ乳業(株)/山口県光市島田2-15-24(本社事務所)
自家処理撤退> 平成10年
公式サイト> http://www.kanoya.co.jp/

■拠点沿革(複数名簿まとめ)
昭29> 光飲料(株)・山本一郎/山口県光市浅江3786-1
昭31〜34> 伊陸酪農組合/山口県徳山市旭町3698
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昭31〜32> 光飲料(株)・山本一郎/山口県光市浅江3781
               (同・徳山工場/山口県徳山市旭町)
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昭36> 光飲料(株)/山口県光市泉町801
昭39〜43> 同上/山口県徳山市旭町3698
昭44> ヒカリ乳業(株)/山口県光市島田2847-1
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昭44> ヒカリ乳業(株)/山口県光市島田2840-1
         (同・工場/山口県徳山市若宮町、光市泉町、光市島田)
昭45> 同上/山口県光市島田2840-1
         (同・徳山工場/山口県徳山市若宮町2-44)
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昭46〜60> 同上/山口県光市島田2840-1
昭61〜平04> 同上/山口県光市島田4-4-40

処理業者名と所在地は、[全国工場通覧]・全国飲用牛乳協会 [牛乳年鑑1957年版]・[食糧年鑑]・[帝国銀行会社要録]・食糧タイムス社 [全国乳業年鑑] 各年度版による。電話帳の確認は令和8年時点。掲載情報には各種Webサイトや書籍資料(参考文献一覧)の参照/引用、その他伝聞/推測などが含まれます(利用上のご注意)。



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