田中牛乳田中牛乳

(記事下段)

田中牛乳

愛養舎(田中しげ子)
静岡県浜松市笠井新田町173-1
東洋ガラス製・正200cc側面陽刻
昭和40年代中期〜50年代中期

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明治後期の創業以来、およそ100年に渡って商われた、県西部のローカル銘柄。平成8年前後に工場を閉じられ、独自ブランドは消滅。かつては牛舎併設・自家搾乳にて一貫処理を手掛けたが、牛飼いは昭和の終わり頃までに止めていたと思われる。

浜名郡笠井町新田 愛養舎 田中さと氏牧場全景(昭和初期)
画像上:浜名郡笠井町新田 愛養舎 田中さと氏牧場全景(昭和初期)…「真空気化熱殺菌装置完備」「創業三十年記念」「優良牛乳販売」と紹介されている。[御大典記念画報](昭和3年・昭和画報社)より。

大手資本の進出に応じ、昭和30年代には明治乳業の特約店となっていたほか、後年、森永乳業の請け売りも加わり、自社製品との併売歴が長かった。工場閉鎖後は必然的に明治・森永の販売店さんとして営業続行も、現況は良く分からない。

伝統的な「愛養舎」の名乗りは、愛知県半田市・ミツカン創始の同名牧場/ミルクホールに通じる。なにがしかの関係があったのかも知れない。(⇒関連:みどり牛乳

― 関連情報 ―
田中愛養舎の紙栓 (牛乳キャップ収集家の活動ブログ)
愛養舎牧場の紙栓 (碧空清乳舎)


創業> 明治31年頃
昭03> 愛養舎・田中さと/静岡県浜名郡笠井町新田
昭09> 同上/静岡県浜名郡積志村添島 ※笠井町笠井新田の誤り?
昭29> 笠井町は周辺3村とともに浜松市に編入される
昭31〜47> 愛養舎・田中しげ子(田中牛乳)/静岡県浜松市笠井新田町173-1
                    ※昭和44〜46年の間は、醗酵乳・乳酸菌飲料工場としてのみ掲載
昭48〜平04> 愛養舎(田中牛乳)/静岡県浜松市笠井新田町157
電話帳掲載> 田中牛乳/静岡県浜松市東区笠井新田町157
自家処理撤退・独自銘柄廃止> 平成8年前後?
公式サイト> 未確認

処理業者名と所在地は、[御大典記念画報]・牛乳新聞社「大日本牛乳史」・全国飲用牛乳協会 [牛乳年鑑1957年版]・食糧タイムス社 [全国乳業年鑑] 各年度版による。電話帳の確認は令和5年時点。掲載情報には各種Webサイトや書籍資料(参考文献一覧)の参照/引用、その他伝聞/推測などが含まれます(利用上のご注意)。



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