創業110余年、今なお商いが続く沼津の老舗。伝統の自社銘柄「鈴木牛乳」を守りながら、昭和30年代中期より森永、40〜50年代にかけては明治、名糖、冨士乳業といった大手の特約店になり、広域ブランドの販社としても営業されている。
平成10年、県下複数の中小メーカーと団結し、静岡牛乳協同組合(⇒関連:大庭牛乳)を設立。乳業施設再編合理化のもと経営改善・老朽設備の刷新を図り、以降は静岡市に新設のミルクプラントへ処理を委託、自工場は手仕舞いとなった。
◆掲載瓶・現行商品などについて
瓶詰めは昭和50年代に廃止、掲載の一本が最終世代と思う。沼津は酪農の盛んな丹那盆地を背後に控え、最盛期は7軒の牛乳屋さんが操業。各社商売を競い合うも、平成期に転廃業・集約が加速した結果、ミルクプラントはついに無くなった。
往時の銘を残す現役商品は2つ。前記の通り、鈴木牛乳のリッターパックを静岡牛乳協が請け負うほか、香貫牛乳(沼津市下香貫楊原・香貫牧場)の200cc瓶装が、函南東部農協(丹那牛乳)の受託製造で残るのみ…という状況のようだ。
― 謝辞 ―
鈴木牛乳さんの仔細ほか、牛乳トラベラー様にご教授・ご協力頂きました。
― 関連情報 ―
同名キャップ鈴木牛乳 (ジャンボフェニックス)
鈴木牛乳の紙栓 (牛乳キャップ収集家の活動ブログ) / 同・紙栓 (牛乳キャップとは)