不二家牛乳 (1)不二家牛乳 (1) 不二家牛乳 (2)不二家牛乳 (2)
不二家牛乳 (1)

不二農産工業(株)⇒不二家乳業(株)
岩手県東磐井郡大東町摺沢字沼田29-1
石塚硝子製・正180cc側面陽刻
昭和40〜50年代
不二家牛乳 (2)

不二農産工業(株)⇒不二家乳業(株)
岩手県東磐井郡大東町摺沢字沼田29-1
山村硝子製・正200cc側面陽刻
昭和40〜50年代

不二家牛乳 (3)不二家牛乳 (3)

昭和37年、(株)不二家と大東町(現・岩手県一関市)の共同出資で発足。当初は集乳全量を不二家の製菓工場に出荷、洋菓子・アイスクリーム原料に用いた。

市乳事業は昭和42年、地元の学校給食からスタート。数年のうちに宅配や店頭小売など、県下の一般市場にも浸透する。

かつては公式サイトで各種を通信販売も、平成22〜23年頃に中止。間もなく瓶詰めアイテムは終息、現行製品は紙パックのみである。

不二家牛乳 (3)

不二農産工業(株)⇒不二家乳業(株)
岩手県東磐井郡大東町摺沢字沼田29-1
山村硝子製・正200cc側面陽刻
昭和40〜50年代

瓶装は最晩年までレトロな紙栓+ポリフード冠帽仕様、上掲の200cc青瓶とほぼ同様のデザインで存続。ただ、容器それ自体は新型の軽量瓶に更新されていた。

不滅の人気キャラクター・ペコちゃんは、同業他社にも出演を果たしている。沼津保証牛乳の不二家ミルキー広告瓶はペコポコ揃い踏み。愛知県下の海賊デザイン瓶は勇み足。このイラストが描かれるだけで、牛乳がほんのり甘くなったかも知れない。

◆戦後振興策による酪農の拡大

大東町を含む東磐井郡および周辺市郡は、昭和32年に農林省の種山高原集約酪農地域指定を受け、本格的な畜産導入・事業支援が始まったエリアだ。

新農村建設を目指し大東町は酪農振興に注力、関係企業誘致の方針を打ち出す。やがて牛飼いの営みが浸透・軌道に乗った昭和36年、不二家製菓が岩手に乳製品工場を新設する計画を発表。有力候補として、特に東磐井郡下に白羽の矢を立てた。

◆不二家の進出計画

不二家の希望条件は、日量2万リットルの生乳に加え、加工用トマトに馬鈴薯、イチゴにリンゴ、さらに牛・豚・鶏肉を、必要に応じて調達可能なこと。もし実現できればこれら原材料の購入総額は、年間26億円に及ぶとの試算も明らかにする。

農産物販売を一挙拡大の好機で、もちろん大東町は名乗りを上げた。しかし当時、生乳日量2万リットルの確保は容易でない。大勢の酪農家が余所のメーカーに契約出荷を行っている。従来の取引を断って、不二家への送乳に変えねばならなかった。

◆工場誘致の成功と市乳事業の開始

そこで町方と農家有志は、生乳出荷先を不二家に束ねるべく諸運動を展開。地元工場の重要性を説いて回り賛同多数を得て、前提条件を凌ぐ日量3万7千リットルを確保。昭和37年、不二家の大東町進出が正式決定した。

程なく両者の合資で不二農産工業(株)(工場設置の推進団体)を設立。用地選定を経て着工の傍ら、仮集乳所を置いて生乳の冷却保管・配送拠点とした。初めは全部を不二家の岩手工場に出荷、生クリームや練乳に加工されたらしい。

工場建設の進捗にともない、業務を徐々に拡張。昭和42年、市乳処理施設の認可が下り、まずは町域の学乳供給に着手。同年2期工事を終え、本格操業を開始した。

◆掲載瓶・各種商標について

花模様のファミリーマークと、お馴染みペコちゃん…は何故かドット絵。最初期の瓶装(180cc)は普通のイラストだった。当時販路は学校給食が大半、制度上すぐに200ccへ増量・ビンの変更が生じたため、展開は2〜3年しかなく確保は難しそうだ。

180cc赤瓶は、200cc移行前の白牛乳瓶装、または「不二家コーヒー」向けの旧世代。茶色瓶は、やはりコーヒーなどの色物、あるいは「濃厚4.3牛乳」「ハイミルク」専用だろう。濃厚系加工乳は、茶刷りの八角一合瓶(別デザイン)にて商う時期もあった。

― 関連情報 ―
不二家乳業の紙栓 (牛乳キャップ収集家の活動ブログ)
同・紙栓 (牛乳キャップとは) / 同・紙栓 (CapLab) ※IAキャッシュ
同・紙パック製品 (愛しの牛乳パック) / 同・ノベルティーコップ (牛乳グラス☆コレクション)


設立> 昭和37年、不二農産工業(株)として
市乳事業開始> 昭和42年
昭43〜平01> 不二農産工業(株)/岩手県東磐井郡大東町摺沢字沼田29-1
平01> 不二家乳業(株)へ改称
平04〜13> 不二家乳業(株)/岩手県東磐井郡大東町摺沢字沼田27
平17> 大東町は周辺6市町村と合併し一関市となる
電話帳掲載> 同上/岩手県一関市大東町摺沢字沼田27
公式サイト> http://www.fujiya-m.jp/

処理業者名と所在地は、食糧タイムス社 [全国乳業年鑑] 各年度版による。電話帳の確認は平成19年時点。掲載情報には各種Webサイトや書籍資料(参考文献一覧)の参照/引用、その他伝聞/推測などが含まれます(利用上のご注意)。



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