大嶺牛乳大嶺牛乳

(記事下段)

大嶺牛乳

藤井処理場(藤井牛乳店)
山口県美祢市大嶺町奥分(相行)150
大和硝子製・正180ml側面陽刻
昭和30年代中期〜後期

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沿革不詳ながら創業は戦前、少なくとも60年間に渡って商われた、県央のローカル銘柄。掲載は昭和30年代に流通の一本、ビンの返却を促す注記のあしらい方が珍しい。こんな可愛いデザインだと、返したくなくなってしまいそうだ。

昭和9年の乳業名簿を見ると、大嶺村には本項の藤井多三郎氏と、土藤俊通氏の2軒が存在。同10年の県統計資料は、村内の乳用牛飼養頭数を僅か4頭としており、往時のささやかな搾乳販売の規模がうかがい知れる。

昭和42年前後に牛乳製造より撤退。大嶺コーヒー、ルナヨーグルトンなどの乳飲料・乳酸菌飲料に限って継続も、62年前後にそれらも廃止となった。今は従前から併売だったらしい明治牛乳ほか、他社製品の取り次ぎにて営業中のごようす。

― 関連情報 ―
藤井牧場の紙栓 (牛乳キャップ収集家の活動ブログ)


創業> 不明
昭09> 藤井多三郎/山口県美禰郡大嶺村
昭14> 大嶺村は町制施行して大嶺町となる
昭29> 大嶺町は周辺5町村と合併して美祢市となる

昭31〜34> 藤井滋(藤井牛乳店)/山口県美禰市大嶺町
昭36> 同上/山口県美禰市大嶺町奥分150
昭39〜41> 大嶺牛乳店/同上
昭50〜61> 藤井牛乳(藤井乳業)/同上 ※乳製品工場としての掲載
電話帳掲載> 藤井牛乳/山口県美祢市大嶺町奥分188-2
自家処理撤退・独自銘柄廃止> 牛乳は昭和42年前後、乳飲料は同62年前後
公式サイト> 未確認

処理業者名と所在地は、牛乳新聞社「大日本牛乳史」・全国飲用牛乳協会 [牛乳年鑑1957年版]・食糧タイムス社 [全国乳業年鑑] 各年度版による。電話帳の確認は平成20年時点。掲載情報には各種Webサイトや書籍資料(参考文献一覧)の参照/引用、その他伝聞/推測などが含まれます(利用上のご注意)。



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