恐らくは戦前のご創業、市域に50年ほど商われた、県都のローカル銘柄。現役時代を伝える情報が見当たらず、沿革仔細・過去ラインナップは不詳。昭和45年前後に廃業され、ブランドは消滅。以降しばらく、取り次ぎ販売店の営業があったかも知れない。
掲載瓶に標示の「松井乳業」は便宜的な屋号で、会社法人は未設立、個人経営の形態だった。トレードマークは家紋?の松葉菱に「M」をあしらう構え。牛乳ビンを抱えた赤ちゃんのイラストは、全く同じ図案が長野の東信ミルクさんでも採用されている。
これは製瓶会社/乳業資材代理店の、テンプレート素材から選び取り、そのまま使った流れだろう。パッケージデザインは常にオリジナルと限らない。例えば日本酒のラベルなど、印刷会社の雛形利用が地域をまたぎ、類似・重複することは間々ある。