昭和30〜40年代の一時期、市域に商われたローカル銘柄。製造元は明治創業の老舗で、タケノコやミカンの缶詰・佃煮類を取り扱う食品会社さんだった。乳製品は多角化を狙った新規・傍系アイテム。「エーヨー」は栄養の含意だろう。
この瓶に詰めたのは普通の牛乳か、あるいは加工乳/乳飲料か、仔細は不明。過去の牛乳工場名簿に、内村さん方の掲載は皆無。当時の本社(創業地)は阿南市橘町だが、ビンには徳島市富田浜(旧・徳島出張所)の所在が出ている。
◆お銚子びん型の牛乳瓶
プリント標示はいかにも牛乳らしいが、ビン自体は小型の王冠で栓をする、清酒向けお燗瓶・銚子瓶だ。内容量は正味一合(180ml)。工場に別用途でこのタイプの壜詰め機械が既にあり、流用すれば新規設備の導入をせず済んだのかも知れない。
しかして牛乳類は乳等省令や計量法の定めで、容器に関する決まり事が色々あった。これは果たしてOKなのか…ちょっと駄目出しを喰らいそうな運用だ。ともあれ結局「エーヨー牛乳」は早期に終売。会社は今なお食品加工メーカーとしてご健在である。
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