壱岐牛乳壱岐牛乳

(記事下段)

壱岐牛乳

大崎ミルクプラント(大崎乳業)⇒壱岐乳業(株)
長崎県壱岐郡郷ノ浦町本村触61
大和硝子製・正180cc側面陽刻
昭和40年代中期〜後期

TwitterFacebookこの牛乳屋さんの記事を共有

九州北部、玄界灘に浮かぶ壱岐島のローカル銘柄。沿革は不詳も、創始は明治〜大正期か。トレードマークは料亭の暖簾みたいな菊水の紋。瓶詰めは廃止されて久しく、現行品は紙パックのみ。壱岐鬼凧をあしらったパッケージは迫力満点だ。

平成20年頃?に自家処理より撤退。以降はミラクル乳業(佐世保市)へ製造を委託、移入販売の業態。主な得意先は島内の各スーパー(イチヤママルエーヤマグチ)さんらしい。

◆壱岐島の酪農・乳業について

島での乳牛飼養は、古今を通じ低調だった。明治後期〜大正初期は7〜10頭(搾乳場2ヵ所)で、ウシは農耕使役の雑牛がほとんど。昭和の戦後に酪農もある程度普及するが、平成11年に176頭の記録を経て、今や乳用は皆無に近い。

いっぽう和牛育成(肉用・壱岐牛)が圧倒的な伸びを示し、基幹産業に躍り出ている。本項乳業が工場を止めたのは、島の状況(原料乳の調達困難)と無縁ではなさそうだ。

壱岐島にはもう一軒、池田乳業さん(石田町・みつばの牛乳)が、牧舎併設・自家搾乳にて商いも、平成17年に終売。現在はグリコ牛乳の販売店を営まれる。

― 関連情報 ―
大崎乳業の紙栓 (牛乳キャップ収集家の活動ブログ) / 同・紙栓 (牛乳キャップとは)
壱岐のスーパーでみつけた (ドMな遍路) / 勝本朝市 (Go!Go!ともっち!)
箱崎北部飼料生産組合の概要 (日本草地学会九州支部会報)
グラフと統計でみる農林水産業-長崎県壱岐市 (わがマチ・わがムラ )


創業> 不明
昭09> 大崎道蔵/長崎県壱岐郡武生水町
昭30> 武生水町は周辺5村と合併し、郷ノ浦町となる
昭31> 大崎牛乳・大崎藤江/長崎県壱岐郡郷之浦本村触
昭34〜43> 大崎牛乳/長崎県壱岐郡郷ノ浦町本村触61
昭44〜53> 大崎乳業(壱岐牛乳)/同上 ※昭和51年に(有)大崎乳業を設立?
昭56〜平04> (有)大崎乳業/同上
平09〜13> 壱岐乳業(株)/同上
平16> 郷ノ浦町は周辺3町と合併し、壱岐市となる
自家処理撤退> 平成20年頃?以降は製造委託
電話帳掲載> 同上/長崎県壱岐市郷ノ浦町本村触48-1
公式サイト> 未確認

処理業者名と所在地は、牛乳新聞社「大日本牛乳史」・全国飲用牛乳協会 [牛乳年鑑1957年版]・食糧タイムス社 [全国乳業年鑑]・日本食糧新聞社 [食糧年鑑] 各年度版による。電話帳の確認は平成29年時点。掲載情報には各種Webサイトや書籍資料(参考文献一覧)の参照/引用、その他伝聞/推測などが含まれます(利用上のご注意)。



漂流乳業