両毛牛乳 (1)両毛牛乳 (1) 両毛牛乳 (2)両毛牛乳 (2)
両毛牛乳 (1)

両毛酪農業協同組合
栃木県足利市山川町317
石塚硝子製・正200cc側面陽刻
200cc移行後〜昭和40年代
両毛牛乳 (2)

両毛酪農業協同組合
栃木県足利市山川町317
石塚硝子製・正200cc側面陽刻
昭和40年代後期〜50年代

両毛牛乳 (3)両毛牛乳 (3)

(記事下段)

両毛牛乳 (3)

両毛酪農業協同組合
栃木県足利市山川町317
石塚硝子製・正200cc側面陽刻
昭和50〜60年代

TwitterFacebookこの牛乳屋さんの記事を共有

ご当地におよそ80年の歴史を刻む、酪農専門農協さん。銘の由来は上毛野(かみつけの)と下毛野(しもつけの)、群馬〜栃木にまたがる地域一帯の古称。本項組合も、発足当初は足利市毛野酪農協と名乗っていたようだ。

かつて十数軒が盛業だった足利市郡のミルクプラントは、昭和30年代に大半淘汰され、40年時点で両毛酪農と磯田乳業の2軒を残すのみ。平成13年、磯田さん方が自家処理を止めて以降は、両毛牛乳が唯一最後のメーカーである。

◆戦時の組合の成立と戦後の流れ

設立は昭和19年、戦時真っ只中のスタートで、これは恐らく既存の小組合・産業組合が、農業会、もしくはその傘下の任意組合として統合されたものと見られる。戦後、農協法の施行に応じ、この団体を母体として酪農専門農協が成った。

昭和30年代には経営難に陥る局面もあったが、営業先の見直しを行い、学校・役場・病院・会社・工場など集団飲用向けを強化、小売店舗では冷蔵ショーケースを積極展開し、売上を回復。昭和42年に新工場を建設して、現在に至るまでの製造拠点となった。

◆モーちゃん牛乳・さくらにんじんヨーグルト

現状販路は足利市・佐野市の学校給食、店頭小売。地元中心のため県外認知は限定的だが、東北自動車道・佐野SA専売のお土産、特殊容器に入った「モーちゃん牛乳」のほか、独自開発の地産地消アイテム「さくらにんじんヨーグルト」が近年話題に。

モーちゃん牛乳はカワイイ (ほぼ日刊イトイ新聞)
モーちゃん牛乳 / 両毛酪農牛乳 (愛しの牛乳パック)
スモールモーちゃん牛乳 750mlボトル (牛乳トラベラー)
両毛酪農協〜さくらにんじんヨーグルト (RADIO BERRY)

ビン詰めは平成16年前後に全廃。掲載瓶は往年の姿、200cc移行後の3世代と想像する。(1)番緑刷りビンは色物用?かも知れない。なお、古い紙栓を見る限り、商い銘柄は足利市毛野酪農協の時代から、既に「両毛牛乳」だったようだ。

― 参考情報 ―
足利の学校給食で使われている牛乳パッケージの歴史をたどる (あしかがのこと。)
両毛酪農業協同組合 (あしかが子育て応援ネット)
Yファーム佐野の紹介 (夢はなんちゃて自給自足)
同・紙栓 (牛乳キャップ収集家の活動ブログ) / 同・紙栓 (牛乳キャップとは)
両毛酪農業協同組合 (乳業探訪記) / 同・情報 (ごった煮)


設立> 昭和19年 ※団体呼称不明
市乳事業開始> 昭和23年 ※同時期に農業協同組合へ改組
昭31> 足利市毛野酪農業協同組合・島田聰/栃木県足利市山川町419
昭34〜36> 足利市毛野酪農業協同組合/同上
昭39〜52> 両毛酪農業協同組合/同上 ※昭和42年に新工場を建設
昭53〜平13> 同上/栃木県足利市山川町317
電話帳掲載> 同上/栃木県足利市山川町96-7
公式サイト> http://www.ryomo-raku.jp/ ※運営中止

処理業者名と所在地は、全国飲用牛乳協会 [牛乳年鑑1957年版]・食糧タイムス社 [全国乳業年鑑] 各年度版による。電話帳の確認は平成19年時点。掲載情報には各種Webサイトや書籍資料(参考文献一覧)の参照/引用、その他伝聞/推測などが含まれます(利用上のご注意)。



漂流乳業