三ツ矢牛乳三ツ矢牛乳

(記事下段)

三ツ矢牛乳

三ツ矢牧場(三ツ矢支店)
三重県伊勢市吹上町497
新東洋硝子製・市乳180c.c.底面陰刻
昭和30年代初期

丸に三つ並び矢の家紋が威風堂々たる構えの小口径紙栓(26mm)採用一合瓶。底部直径は通常のまる正びんとほぼ同じだが、鶴口ゆえ背が数センチ高くなっている。(⇒牛乳瓶の全体形状/開口部形状の種類と変遷について

地元選出の自民党衆議院議員、三ツ矢憲生氏の実家が往時に商っていた銘柄で、自家処理は昭和30年代末期に早々の手仕舞いとなったものの、その後は森永牛乳の販売店へ転身、今もご当地で営業されている。

戦後は「三ツ矢支店」を名乗っていた時期があり、戦前の全国乳業者名簿には三ツ矢姓の清太郎さんと光次郎さんの二者が記録されていることから、かつては本家筋の牧場も存在し、吹上町内2拠点体制でのご商売だったようだ。

牛乳の瓶装としては王冠やコルク、機械(気開)栓から、計量法に準拠した標準瓶・現行仕様の紙キャップ(34.1mm)へ移行する過渡期に、一部の乳業が使っていたちょっと珍しいタイプ。東京・片平牛乳のそれと良く似ており、主に駅売りに供されていたと見られる。

ところで三ツ矢と言えば掲載ビンのような並列の紋様でなく、三ツ矢サイダーでお馴染みの放射状の三ツ矢マークが真っ先に思い浮かんでしまうところ。かつて富山に存在した三ツ矢牛乳(有)は家紋の丸に三つ矢を商標にしていたらしく、そのイメージに近かっただろう。

― 謝辞 ―
三ツ矢牧場さんの現況ほか、kazagasira様よりご教授・ご協力頂きました。


創業> 不明
昭09> 三ツ矢光次郎/三重県宇治山田市吹上町
※吹上町には本家筋にあたる?三ツ矢清太郎氏の名前も出ているが、戦後は掲載されていない。
昭30> 宇治山田市は4村を編入し伊勢市に改称する
昭31> 三ツ矢商店・三ツ矢つたゑ/三重県伊勢市吹上町
昭34> 三ツ矢支店/三重県伊勢市吹上町497
昭36> 三ツ矢牧場/同上
電話帳掲載> 「三ツ矢牛乳森永販売店」「森永牛乳三ツ矢販売所」
                   三重県伊勢市吹上2-9-27
自家製造・自社銘柄廃止> 昭和37〜38年頃
公式サイト> 未確認

処理業者名と所在地は、牛乳新聞社「大日本牛乳史」・全国飲用牛乳協会 [牛乳年鑑1957年版]・食糧タイムス社 [全国乳業年鑑] 各年度版による。創業年等の一部情報は公式サイト他からの引用あり。電話帳掲載の確認は平成21年時点。



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