昭和30年代の一時期に、秋田市域で流通していたらしい、メーカー不詳の一本。雄物川の名乗りから秋田県下には間違いなく、また、電話番号が7815番と数字の大きいことから、当時それだけの電話契約者が既に存在した、秋田市のプラントであろう…と判断した。
過去の牛乳工場名簿には、この電話や銘柄に合致する所が見つからない。周辺郡部の生産者が秋田市に販売所を設け、瓶にはその番号を出す、ということもあり得る。あるいは秋田市の乳業に処理・瓶詰めを委託していたかも知れない。
拠点を市外と仮定した場合、平鹿郡雄物川町のメーカーが候補に挙がる。昭和30年代中期に操業していたのは、「協養園(小西牛乳店)」と「江戸牛乳店」の2社だった。