天満牛乳天満牛乳

(記事下段)

天満牛乳

天満牧場
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町天満1748
石塚硝子製・正180cc側面陽刻
昭和40年代中期

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大正初期から約110年間の長きに渡って商われた、県南のローカルブランド。「天満」の銘は所在の地名に由来。古くからある産土神・天神社(天満宮)ゆかりの名乗りだ。

掲載は昭和30年代の一本。正面に据えた「K」マークは、創業家・加味根(かみね)さんの頭文字だろう。可愛らしい子供のイラストも含め、同様デザインのビン詰めが最後まで健在だったものの、令和4年に廃業され、銘柄は消滅している。

勝浦にある天満牧場さんが今月いっぱいで… (NatsumiChatsumi@Twitter)

初代の寛蔵氏は獣医師の資格持ち、戦前の産業組合(那智村信用組合)の長も務めた。恐らくその流れで、過去には天満酪農組合という申し合わせの任意団体も率いたようだ。

晩年は3代目・4兄弟の協働で牧場・乳業を経営。乳牛だけでなく、多角化の一環で肉用牛の繁殖も手掛けていたため、酪農を辞めて以降も牛飼い自体は続いている?かも知れない。

― 参考情報 ―
天満牧場の紙栓 (牛乳キャップ収集家の活動ブログ)
天満均質牛乳 200mlビン (牛乳トラベラー)
天満牧場! (北摂百貨天 ぽんげ乳業ブログ)


創業> 不明ながら大正初期
大04> 有隣舎牧場・加味根寛蔵/和歌山県東牟婁郡那智村天満
大10〜昭09> 天満牧場・加味根寛蔵/同上
昭09> 那智村は町制施行する
昭30> 那智町は周辺3町村と合併し、那智勝浦町となる

昭31> 天満酪農組合・加味根寛蔵/和歌山県東牟婁郡那智勝浦町天満1748
昭34〜平13> 天満牧場/同上
電話帳掲載> 同上 ※令和3年時点
廃業> 令和4年
公式サイト> http://wakayama.lin.gr.jp/trace/seisansya-h37.html (参考)

処理業者名と所在地は、[大正紀伊名鑑]・[和歌山県実業参考録]・牛乳新聞社「大日本牛乳史」・全国飲用牛乳協会 [牛乳年鑑1957年版]・食糧タイムス社 [全国乳業年鑑] 各年度版による。掲載情報には各種Webサイトや書籍資料(参考文献一覧)の参照/引用、その他伝聞/推測などが含まれます(利用上のご注意)。



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