室屋牛乳室屋牛乳
室屋ホモ牛乳の紙栓(昭和30年代初期〜中期)
画像上:室屋ホモ牛乳の紙栓(昭和30年代初期〜中期)…掲載瓶の飲み口に嵌ったまま残っていた。「獣医師」を明記する名乗りは珍しい。
室屋牛乳

浅沢幸夫
福井県今立郡粟田部本町27-30
新東洋硝子製・180cc底面陰刻
昭和30年代初期〜中期

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沿革不詳ながら、町域に50年ほど商われたらしい、県下嶺北地方のローカル銘柄。昭和30年代には自家処理より撤退され、独自ブランドは消滅。以降は平成に至るまで、大手メーカーの販売店さんを営まれていたが、それも閉業して既に久しい。

ビンと一緒に残っていた牛乳キャップには「獣医師・浅沢幸夫」の標示が見える。かつては牛乳屋さんと「室屋獣医科医院」の二枚看板だった。ペット相手の普通の動物病院ではなく、たぶん家畜・家禽の獣医さんとしてご活躍されていたのだと思う。

屋号「室屋」の由来は良く分からない。味噌造りや麹屋を祖業とする家の名乗りとも言われ、浅沢家の古いご商売に関わるものか、単に創始が室屋姓の人物で、それを引き継いだ…という可能性もあるかもしれない。(⇒参考:味・歴史めぐり/室屋長兵衛)


創業> 不明ながら戦前?
昭31〜34> 浅沢幸男/福井県今立郡粟田部町本町 ※幸男は幸夫の誤り?
                     ※昭和31年に粟田部町は今立町に改称も、名簿上は未反映
昭36> 同上/福井県今立郡粟田部本町27-30
平17> 今立町は武生市と合併し、越前市となる
電話帳掲載> 「室屋牛乳」「室屋獣医科医院」/福井県越前市粟田部町27-35
                        ※平成19年時点
自家処理撤退・独自銘柄廃止> 昭和38年前後
公式サイト> 未確認

処理業者名と所在地は、全国飲用牛乳協会 [牛乳年鑑1957年版]・食糧タイムス社 [全国乳業年鑑] 各年度版による。電話帳の確認は令和5年時点。掲載情報には各種Webサイトや書籍資料(参考文献一覧)の参照/引用、その他伝聞/推測などが含まれます(利用上のご注意)。



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