あさぎり牛乳あさぎり牛乳

(記事下段)

あさぎり牛乳

朝霧乳業(株)
静岡県富士宮市人穴203-33
東洋ガラス製・180cc側面陽刻
昭和50年代後期〜平成5年頃

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富士山麓・朝霧高原に拠点を構えておよそ60年、ご当地に「あさぎり牛乳」の銘を掲げる県東部の現役メーカーさん。昭和38年、創業社長・簑功氏が牧場経営に着手、同46年の朝霧乳業(株)設立により、自工場での市乳処理・販売がスタートしている。

平成24年には、市内の食品関連企業6社からなる協同組合に参画し、観光施設「あさぎりフードパーク」をオープン。狭隘な老朽工場を同施設内に刷新移転。それまでは他社に委託していたバター/チーズ加工の内製化も実現できたという。

一帯は戦後の集団入植・開拓事業をきっかけに酪農が普及したところ。現在は県下随一の生乳生産地帯に発展。まかいの牧場富士ミルクランド(富士開拓農協)など、近在にはビジター向けの商業施設を擁する会社/団体が複数存在する。

朝霧乳業のトレードマーク(イラストロゴ)
画像上:朝霧乳業のトレードマーク(イラストロゴ)…平成15年の商標登録。この時期に大幅なCIの更新を実施。それ以前の古いパッケージはあまり見かけない。

◆掲載瓶・現行ラインナップなどについて

びん詰めは白牛乳とコーヒーの2種をラインナップ。掲載は昭和後期〜の流通品。現行瓶装とだいぶ印象が異なるが、無骨な「あさぎり」の書体は紙キャップ側に今も残る。

一合瓶装(180ml)は過去一旦終息し、5合瓶詰め(900ml)のみだった時期があるようだ。現行の一合瓶は平成24年の工場移転(あさぎりフードパーク・牛乳工房の売り場展開)を契機に、商材拡充のため再発売・デザインリニューアルされたものと思う。

販路は高速パーキングエリアや道の駅、ゴルフ場、製菓店への卸し、地元外食チェーンへ「あさぎりソフトクリーム」の展開など、おみやげ的なブランドイメージが強いものの、静岡を中心に神奈川や山梨の一部地域では、戸別宅配も手掛けられている。

― 関連情報 ―
工業団地を観光資源とした6次産業化を目指す施設の建設 (中小企業診断協会)
朝霧乳業の紙栓 (牛乳キャップ収集家の活動ブログ) / 同・紙栓 (牛乳キャップとは)
同・紙パック製品 (愛しの牛乳パック) / あさぎり牛乳 (北摂百貨天)


昭38> 創業社長、簑功氏が朝霧高原に牧場を拓く
設立> 昭和46年、朝霧乳業(株)として
昭47〜48> 朝霧牧場乳業/静岡県富士宮市人穴203-52
昭50〜平13> 朝霧乳業(株)/静岡県富士宮市人穴203-33
平24> 本社・工場を根原(あさぎりフードパーク内)に移転
電話帳掲載> 同上/静岡県富士宮市根原449-1
公式サイト> https://www.asagiri-milk.jp/

処理業者名と所在地は、全国飲用牛乳協会 [牛乳年鑑1957年版]・食糧タイムス社 [全国乳業年鑑] 各年度版による。電話帳の確認は令和3年時点。掲載情報には各種Webサイトや書籍資料(参考文献一覧)の参照/引用、その他伝聞/推測などが含まれます(利用上のご注意)。



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