富士山麓・朝霧高原に拠点を構えておよそ60年、ご当地に「あさぎり牛乳」の銘を掲げる県東部の現役メーカーさん。昭和38年、創業社長・簑功氏が牧場経営に着手、同46年の朝霧乳業(株)設立により、自工場での市乳処理・販売がスタートしている。
平成24年には、市内の食品関連企業6社からなる協同組合に参画し、観光施設「あさぎりフードパーク」をオープン。狭隘な老朽工場を同施設内に刷新移転。それまでは他社に委託していたバター/チーズ加工の内製化も実現できたという。
一帯は戦後の集団入植・開拓事業をきっかけに酪農が普及したところ。現在は県下随一の生乳生産地帯に発展。まかいの牧場や富士ミルクランド(富士開拓農協)など、近在にはビジター向けの商業施設を擁する会社/団体が複数存在する。
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画像上:朝霧乳業のトレードマーク(イラストロゴ)…平成15年の商標登録。この時期に大幅なCIの更新を実施。それ以前の古いパッケージはあまり見かけない。 |
◆掲載瓶・現行ラインナップなどについて
びん詰めは白牛乳とコーヒーの2種をラインナップ。掲載は昭和後期〜の流通品。現行瓶装とだいぶ印象が異なるが、無骨な「あさぎり」の書体は紙キャップ側に今も残る。
一合瓶装(180ml)は過去一旦終息し、5合瓶詰め(900ml)のみだった時期があるようだ。現行の一合瓶は平成24年の工場移転(あさぎりフードパーク・牛乳工房の売り場展開)を契機に、商材拡充のため再発売・デザインリニューアルされたものと思う。
販路は高速パーキングエリアや道の駅、ゴルフ場、製菓店への卸し、地元外食チェーンへ「あさぎりソフトクリーム」の展開など、おみやげ的なブランドイメージが強いものの、静岡を中心に神奈川や山梨の一部地域では、戸別宅配も手掛けられている。
― 関連情報 ―
工業団地を観光資源とした6次産業化を目指す施設の建設
(中小企業診断協会)
朝霧乳業の紙栓
(牛乳キャップ収集家の活動ブログ) / 同・紙栓
(牛乳キャップとは)
同・紙パック製品
(愛しの牛乳パック) / あさぎり牛乳 (北摂百貨天)