中部牛乳 (1)中部牛乳 (1) 中部牛乳 (2)中部牛乳 (2)
中部牛乳 (1)

中部乳業(株)
愛知県岡崎市明大寺町天白前45
東洋硝子製・正180cc側面陽刻
昭和40年代初期
中部牛乳 (2)

中部乳業(株)
愛知県岡崎市明大寺町天白前45
石塚硝子製・正200cc側面陽刻
200cc移行後〜昭和50年代

◆特別牛乳で名を馳せる

全国でも5社前後しか製造していない種類別・特別牛乳を取り扱っていたことから、しばしばそのお名前を見掛ける機会のあった地場中堅乳業さん。

本邦唯一の無殺菌牛乳を売り出している北海道・想いやり牛乳などが特別牛乳に属する製品。とにかく生産過程に手間ひまの掛かる贅沢な代物だが、中部乳業さんは平成に入ってから瓶詰めを廃止されており、件の特別牛乳もパック入りだったのはちょっと残念なところ。

しかしこの特別牛乳は平成19年に製造を中止、直営牧場と専用プラントは解体となっていたようす。健康志向の高まる世相にあって、高脂肪(4%以上)を旨とする牛乳は却って不人気商品となってしまった…ということらしい。

◆うなぎで名を馳せる

近年は牛乳製造の衛生管理・殺菌ノウハウを活かしつつ業容の多角化が進み、鰻の肝串焼き・しらす干し・生八つ橋の製造、うな重の店「うなぎの三河屋」直営など、多彩かつ独創的な展開が耳目を集めている。特にしらす干しの殺菌については水産業界からの評価も高いそうだ。

◆市乳処理事業から撤退へ

平成23年、再編合理化により乳業部門を閉鎖、市乳に係る全事業は名古屋牛乳へ譲渡され、永らく続いた「中部牛乳」銘は消滅した。

乳製品をほとんど作っていなかった弊社では、他社の乳業メーカーに負けない為に、徹底的に牛乳の風味を大切にしてきた自負があります。

65℃30分殺菌の低温殺菌牛乳
72℃15秒殺菌の高温短時間殺菌牛乳
130℃2秒殺菌の超高温短時間殺菌牛乳と
狭い工場ながら3温度帯の牛乳をお客様のニーズに合わせて供給してきました。

昨今の牛乳離れ、牛乳の販売価格の下落、成分調整牛乳の台頭…当社のような牛乳屋には猛烈な逆風が10年以上続き、ついに幕引きを決断せざるを得ない状況になってしまいました。

(⇒牛乳製造終了いたしました…/社員の方による非公式ブログ 2011/01/30)

引き続き乳業以外の事業は継続されていくとのことで、新しい分野での飛躍が期待されるところ、もはや「乳業」と呼べない業容のため、恐らく将来的には社名の変更が生じる?だろう。

往時の学乳向けの「標語瓶」を一本、特集・学校給食専用瓶の項に掲載中。

― 参考情報 ―
「牛乳」と「うな重」と…さらに「シラス干し」… (社員の方による非公式ブログ)
中部乳業が殺菌技術応用、しらす加工業に参入 (中部経済新聞)
中部乳業のパック製品 (愛しの牛乳パック) / 中部牛乳 200mlパック (牛乳トラベラー?)
中部乳業の紙栓 (牛乳キャップとは?) / 同・紙栓 (牛乳キャップ昭和時代)


創業> 明治45年、市川牧場として
昭09> 市川清二/愛知県額田郡岩津村大字大樹寺
※岩津村は昭和3年に町制施行して岩津町となっており、同30年には岡崎市に編入された
設立> 昭和8年、市川牧場を中心に中部乳業協同組合として
昭31> 中部乳協組岡崎工場・羽田野与一/愛知県岡崎市明大寺町天白前
昭34〜39> 中部乳業協同組合岡崎工場/同上
昭40〜43> 中部乳業(株)/同上
昭46〜平04> 同上/愛知県岡崎市明大寺町字天白前45
平23> 乳業施設再編合理化により市乳処理事業から撤退
電話帳掲載> 同上
自社銘柄廃止> 平成23年
公式サイト> 未確認

処理業者名と所在地は、牛乳新聞社「大日本牛乳史」・全国飲用牛乳協会 [牛乳年鑑1957年版]・食糧タイムス社 [全国乳業年鑑] 各年度版による。創業年等の一部情報は公式サイト他からの引用あり。電話帳掲載の確認は平成19年時点。



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